「喜界ターン」という旅立ち
三月下旬。
新天地に旅立つ家族をお持ちのご家庭もたくさんあると思います。
私はかれこれ四半世紀以上前、浜松の高校を卒業して、大学に通うために静岡(当時、清水市)で一人暮らしを始めることとなり、父親が知人から借りてきたワンボックスカーに荷物を詰め込み、浜松から静岡へ引っ越したのもちょうど今ごろです。
憧れの一人暮らしではあったものの、引っ越したその日の晩から4月上旬の入学式まで、まだ知り合いのいない街で、ほとんど誰ともしゃべることのなかった数日は、相当な孤独と寂しさでいっぱいだったことを今でもよく覚えています(笑)
さて、皆さんは鹿児島県の奄美諸島にある島、喜界島をご存じですか?
大河ドラマ「西郷どん」で注目された奄美大島の東に位置する人口7000人ちょっとの小さな美しい島です。(奄美諸島は、鹿児島と沖縄、どちらかといえば、沖縄寄りにあります。)
昨年夏、鹿児島県を旅行した際、鹿児島県最南端の島である与論島から沖縄県の那覇まで琉球エアコミューターという小さなエアラインで移動をした際、機内誌か何かで知ったのが、「喜界ターン」という言葉。
旅立ちの季節、喜界島では「喜界ターン」というちょっと変わった見送りが行われているそうです。
この島にある小さな空港でも、3月末になると、進学や転勤のために島を離れる方と島民との別れが訪れます。
運航する日本エアコミューターでは、左右どちらに座った乗客も、窓から見送りを受けることができるよう、島を離れる際に駐機場エリアを8の字に走行するのだそうです。
これが「喜界ターン」。
私自身は、喜界島を訪れたことはないけれど、旅行時に滞在した与論島も人口5000人ほどの喜界島と同じく小さな島で、空港といっても地方のバスターミナルのような本当に素朴な雰囲気。
離発着するのは、主に小型のプロペラ機です。
きっと喜界島もそうでしょう。
(これは、与論島から那覇まで飛んだ時の機体です。)
島から新天地に旅立つ人の気持ち、見送る人の気持ち、どちらの胸の内も想像でき、風景までもが浮かぶようで胸が熱くなりました。
人間味のつまったサービスですね。
何十年も前、実家を出て一人暮らしを始めた当時18歳の私には、浜松から静岡ですら果てしなく遠く感じられましたが、いやまぁ、このお話を聞くと、、島から出ることを考えたら、当時の私よ、その移動は何てことはない笑。
この春も、かの島では、喜界ターンは行われているのでしょうか。
「じゃあね」、「元気でね」、「頑張るね」、「またいつでも帰っておいで」ー。
この季節、島だけでなく各地で交わされる別れの言葉を想うと、家族や仲間の愛って本当に素晴らしい。
旅立ちの季節に、素敵な話を忘れないようにどこかで書きたくて、ブログにしたためてみました。
新生活に飛び込む皆さん、最初は不安だろうけれど、きっと大丈夫。
家族や仲間が応援していますよ。
【日本エアコミューターのHP 喜界島について】http://www.jac.co.jp/tourism/kikaijima/
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