言葉にしていくこと~イチロー選手の会見を見て
イチロー選手の深夜の会見から一夜が明け、食い入るように会見の様子をテレビで見たり、新聞やネットの記事で全文を読んだ方が大勢いらっしゃったのではないでしょうか。
それぞれの年齢や今置かれている立場や仕事、自らの心のコンディションで、イチロー選手のどの言葉に感じ入るかは様々だと思いますが、私は、「最低50歳まで現役と言っていた。日本プロ野球界に戻る考えはなかったか」との記者からの問いに対する答えが印象に残りました。
「なかったですね。」と答えた後、理由を聞かれ、「それはここで言えないなぁ…(笑)。ただね、50まで。確かに、最低50までって本当に思っていたし、それは叶わずで。有言不実行の男になってしまったわけですけど、でもその表現をしてこなかったらここまでできなかったかもなという思いもあります。
言葉にすること。難しいかもしれないけど、言葉にして表現することというのは、目標に近づく一つの方法ではないかなというふうに思っています。」と。
もう一度、書きますね。
「難しいかもしれないけど、言葉にして表現することというのは、目標に近づく一つの方法ではないかなというふうに思っています。」
「難しいかもしれないけど」とイチロー選手が前置きをしたように、「大きな目標」や「夢」を明確に言葉にして口にすることは、スポーツやビジネスなど様々な現場で推奨されてはおりますが、そうは言っても、頭ではわかっていても、世の我々ができるようでできないことの一つなのではないかなと感じます。
例えば、「達成できるかわからないし」、「そんな大きなことを言っちゃって、なんて、周りに思われたらどうしよう」など不安な気持ちがないと言ったら嘘になるし、大人になればなるほど、自分の限界を感じる面も正直あることでしょう。
でも、「想い」を明快に「言葉」にすることで、自らの行動を目標に向けて明確にセットし、行動基準を引っ張り上げることもできるのですよね。
これがまさに「言葉の力」で、「イチロー、ほんとにほんとにかっこいいなぁ」と、改めて好きになってしまいました。
ちょうど各地でサクラが咲き始め、暦を見ると、「年度末」であったり、「平成の終わり」であったりと、誰もがひとつの区切りを感じながら、次のステージをどんな風に生きようかと考えさせられる季節です。
「難しいかもしれないけど」、自らの目標を「言葉にして表現していく」ことを、意識してみたくなりました。
生き方だったり、野球(仕事)への取り組みだったり、憧れたり教わったことがいっぱいあります。
そして、秘かにファンであるスズキ家の愛犬一弓(イッキュウ)が、現在17歳7か月で、おじいちゃんながら毎日懸命に生きていることをこの会見で知り、嬉しくなると同時に、誠に俗っぽい表現ながら、イッキュウにもエールを送りたくなりました。
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