早口対策
いろんな方からよく聞かれるのが、「わたし、早口なんですが、どうした良いですか?」という質問です。
「自覚があるならば、ゆっくりしゃべってみましょうよ」とも思いますが、自覚していても直せないと感じている方は、このアドバイスでは難しいのよね。
早口さんは、一生懸命たくさんしゃべっても、相手に伝わらない確率があがるので、はっきり言って損します。
しかも、世はオンライン花盛り。
普段から早口な方が、そのペースのままオンライン上でしゃべると、確実に「この方、何言ってるのか、ついていけない」という悲しい現象が起こります。(オンラインでは、リアルほど情報を受け取ることができません)
では、どうしたらいいのでしょうか?
ペースが落とせないと嘆く方は、まず何を置いても、文章と文章のつなぎに、「間」をとりましょう。
人の話を聞いて、話の内容を理解するまでに多少の時間が必要です。
例えば、話し手が、「Aが大事と言われるのは、BがCだからです。」としゃべります。
これを聞いている聴き手の立場になってみると、心の中で、「そうか、そうか、そういうことか」と納得するまでに少し時間がかかりますよね。(今、この文章を読んでいたら、「行間」がそれにあたります。)
その時間分の「間」が欲しいのです。
特に初めて聞く話の場合は、自分の中で理解し腹落ちさせるまでの時間が、より必要ですよね。
聴き手としてはそう思っているにも関わらず、自戒も含め、自分が話し手になった瞬間、「話をしていて、間ができると怖いです」、「間でできるとシ~ンとして、しらけたような空気になって、自分がもっと話さなくてはいけないのではないかと強迫観念にかられます」となりがちです。
いや、その強迫観念は要りません(笑)
むしろ、「間は、相手へのプレゼント」と思いましょう。
もちろん、早口であっても、滑舌がとても良くて、抑揚があってテキパキと聞こえる方はそれでも通じます。
ただ、この域に達するには何種目も制覇する必要があるので、まずは「間を取る」。
わたしも、オンライン講座やレッスンの時は、対面で伝えるときより「間」の時間を意識して2割ぐらい長く取るようにしています。
そしてその分は、相手の表情を見て反応をうかがったり、手ごたえを感じたりといった非言語のコミュニケーションにあてています。
間が生まれると、聴き手側も質問や、ちょっと言いたい一言をはさみやすくなります。
そうすることで、画面越しでも会話のキャッチボールが続きやすく、コミュニケーションが活性化します。
早口の千本ノックみたいな球(話)では、キャッチボールができないですよね。
なくて七癖。
実践してみて、それでもわからないよ!という方はご相談くださいね。
最近、オンラインの画面が多かったので、久しぶりに対面の写真を。対面で会える日が戻ってくることに備えて、なくて七癖!
今こそトレーニングしたいですね。
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