スピーチ・プレゼンで失敗しない!緊張コントロール法①
2020/03/16
私が普段、とてもよく聞かれる質問の一つが、「どうしたら緊張しなくなりますか?」です。
先日も、とあるプレゼン研修の準備で、受講予定の皆さんにヒヤリングをしたところ、多くの方が「緊張しない方法を知りたい」とのこと。
緊張は、準備したことのすべてを吹き飛ぶ破壊力があるので、こればかりは困りものですよね。
私自身、汗と心臓のドキドキで何をどうして良いかわからなくなる、頭が真っ白になる、何を言っていたのか、これから何を話すべきかわからなくなる、など、新人の頃は本当に苦労しました。「この仕事が向いていないのかも」と悩んだのも、すぐ緊張する性分ゆえだったように思います。
今は、コントロール法がわかっているので、自分の中で調整できますが、どうしていいかわからなかった時はとても辛かったので、皆様のお悩みは手に取るようにわかります。ですから、研修でもリクエストをいただいた際には、なるべく時間を割いて「コントロール法」をお伝えしています。
ブログのコラム「話すこと・聴くこと」を読んでくださる読者の皆様も少なからずここでお悩みかと思われますので、今日はポイントを一つ。
まず、心をコントロールするにあたって、「緊張はして当たり前」、「緊張は決して悪いことではない」という認識を持つことです。
多くの方が、「緊張は敵。悪いもの。」と思っていらっしゃいますが、緊張がゼロだったらそれはそれでしまらない話し方になってしまったり、いわゆるうっかりミスやポカが発生する大きな原因になるのです。経験者は語ります(笑)。
「気が抜ける」とはよく言ったもので、ある程度の緊張は、「気が入った状態」です。
気が入るので集中力が高まって、準備した原稿やスライド、段取り、聴衆のリアクションなどなど隅々にまで意識や視線が行き届き、頭が冴え、準備を最大限に活かせる状態となります。
しゃべりは、スポーツと似ていて、テクニックとマインドが車の両輪のようなものです。
テクニックと同じぐらい、マインドをどのように整えるかがとても大切です。
「緊張するな、するな」と思えば思うほど、気持ちが良くない方に高ぶることがほとんどなので、まずは「緊張してもいいや」、「お、やっぱりきょうも自分は緊張しているな」、「でも緊張したり気が張るということは、それだけこのプレゼンを頑張りたいと自分は思っているのだな」と自らの状態を客観的に感じてみてください。(私は自分の斜め上あたりから観察する意識でいます。)
緊張は自分の体が頑張ろうと反応している証拠です。
だったら、この高ぶりを「伝えたい」という情熱に変えて、「一生懸命、準備した内容を伝えること」に集中してみてはいかがでしょうか?
プレゼンのよいところは、「伝える」「聴く」という生身の人間同士の中でのコミュニケーション。
その「空気感」=「一生懸命伝えようとしている態度、気持ち」は、必ず相手に伝わります。心に響いていきます。これはテクニックの次元ではありません。心=ハートの領域です。
「緊張」を、「一生懸命伝えるパワーの源」ととらえられるようになったら、自然と今までより熱いプレゼンになり、結果、緊張していることもプレゼン中に忘れてしまうことでしょう。
心の置き方もテクニックの一つといえば、一つ。
質問を聞いていて、「緊張は悪いもの」と思っていらっしゃる方がとても多いように感じられるので書いてみました。
実は、この切り替えができるようになっただけで、目からウロコで気が楽になって、「嫌いなプレゼンが、今はなんともなくなりました!」という嬉しい報告を受けたことも一度や二度ではありません。
緊張しそうになったら、ぜひこのブログ記事を思い出して、開き直った気持ちで、「ようこそ緊張!今日も私の味方になってよ!」と歓迎してあげてくださいね。(②へ続く)
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